2010年04月13日
「香り」と「匂い」の考察
最近ブログで香水や香りの話題が多いですね。odeur、parfum、arome・・・今日はpepeの講義で=す!
シャルルドゴール空港に着き、サテライトからイムグレまでエスカレーターで向かってると、出国のため前から来るフランスの
女性とすれ違う時、日本ではあまり感じないカボシャールなどの香水の香りが鼻腔をくすぐり、「ああ、やっとパリに来たんだ」と
言う実感がわきますね。事実フランスと香水は完全にメタファーの関係です。
同じようにもう50回以上行ったハワイのホノルルに着くや、ココナッツミルクの甘い香り、ここもこれらはメタファーの類ですね。
また、パリのメトロの匂い、浮浪者達の体臭と小便の浸み込んだ新聞紙の匂い、芳香剤入りの消毒薬・・・これにパリの
浮浪者に欠かせないワインの酸っぱい匂いを加味したこのアマルガム。
日本ではもはやこうした文字通りの人間的な匂いを欠くようになって久しいですね。
pepeがガキの頃は、どこの街にも小便くさい路地が必ずありましたよ。
ところで「香水」が生まれるきっかけの一つに、14世紀に錬金術の副産物としてワインからアルコールを蒸留する
製法で生まれたとか。
ハンガリーの女王エリザベートが発明、世界最初の香水「ハンガリー女王水」だという説もありますね。
錬金術の高度に発達したイタリアのフィレンツェは、特にメディチ家の影響が大でした。
フランスのアンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディチは、お抱えの調香師をパリに連れて行ったんです。
しかしフランス人は体臭に鈍感で、続くアンリ4世、ルイ13世、14世、15世と続いたブルボン王朝の宮廷では
嗅覚的には、到底想像もつかない悪臭漂う環境になってしまったんですね。
こうした環境に新しい息吹をもたらしたのが、18世紀オーストリアからルイ16世に嫁いだマリ・アントワネットです。
彼女は「ハンガリー女王水」のような香水を好み、さらに19世紀半ばにナポレオン3世の皇后になったスペインの女性
ウージェニーで、彼女はとりわけライムやレモンの香りを好み、次第に「野の香り」、「花の精」などのフローラル系が
幅を効かせ、やがて香水とフランスは互いにメタファーの関係に入ったんですね。
こうしてみると、現在のフランス香水の成分にはカトリーヌ・ド・メディチ、マリ・アントワネット、ウージェニーという3人の
フランス以外の外国女性の力が大きかったんですね。
フランス人よ、自慢するなよ!!
ところで、フランスで最初の香水を発売したのが1828年「ゲラン」です。
それまで主流だった英国の香水に負けないぞという意気込みで生まれた「ゲラン」。
まず、「オ・ド・コローニュ・アンペリアル」、そして「青の時間」、「ミツコ」、「夜間飛行」と、ヒットを連発し、「ゲランの香りが
フランスの香り」と言うイメージを世界中に広めたんですね。
ああ、疲れちゃった・・・。
(一部、コルバンの「匂いの歴史」、鹿島茂訳参照)
シャルルドゴール空港に着き、サテライトからイムグレまでエスカレーターで向かってると、出国のため前から来るフランスの
女性とすれ違う時、日本ではあまり感じないカボシャールなどの香水の香りが鼻腔をくすぐり、「ああ、やっとパリに来たんだ」と
言う実感がわきますね。事実フランスと香水は完全にメタファーの関係です。
同じようにもう50回以上行ったハワイのホノルルに着くや、ココナッツミルクの甘い香り、ここもこれらはメタファーの類ですね。
また、パリのメトロの匂い、浮浪者達の体臭と小便の浸み込んだ新聞紙の匂い、芳香剤入りの消毒薬・・・これにパリの
浮浪者に欠かせないワインの酸っぱい匂いを加味したこのアマルガム。
日本ではもはやこうした文字通りの人間的な匂いを欠くようになって久しいですね。
pepeがガキの頃は、どこの街にも小便くさい路地が必ずありましたよ。
ところで「香水」が生まれるきっかけの一つに、14世紀に錬金術の副産物としてワインからアルコールを蒸留する
製法で生まれたとか。
ハンガリーの女王エリザベートが発明、世界最初の香水「ハンガリー女王水」だという説もありますね。
錬金術の高度に発達したイタリアのフィレンツェは、特にメディチ家の影響が大でした。
フランスのアンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディチは、お抱えの調香師をパリに連れて行ったんです。
しかしフランス人は体臭に鈍感で、続くアンリ4世、ルイ13世、14世、15世と続いたブルボン王朝の宮廷では
嗅覚的には、到底想像もつかない悪臭漂う環境になってしまったんですね。
こうした環境に新しい息吹をもたらしたのが、18世紀オーストリアからルイ16世に嫁いだマリ・アントワネットです。
彼女は「ハンガリー女王水」のような香水を好み、さらに19世紀半ばにナポレオン3世の皇后になったスペインの女性
ウージェニーで、彼女はとりわけライムやレモンの香りを好み、次第に「野の香り」、「花の精」などのフローラル系が
幅を効かせ、やがて香水とフランスは互いにメタファーの関係に入ったんですね。
こうしてみると、現在のフランス香水の成分にはカトリーヌ・ド・メディチ、マリ・アントワネット、ウージェニーという3人の
フランス以外の外国女性の力が大きかったんですね。
フランス人よ、自慢するなよ!!
ところで、フランスで最初の香水を発売したのが1828年「ゲラン」です。
それまで主流だった英国の香水に負けないぞという意気込みで生まれた「ゲラン」。
まず、「オ・ド・コローニュ・アンペリアル」、そして「青の時間」、「ミツコ」、「夜間飛行」と、ヒットを連発し、「ゲランの香りが
フランスの香り」と言うイメージを世界中に広めたんですね。
ああ、疲れちゃった・・・。
(一部、コルバンの「匂いの歴史」、鹿島茂訳参照)
Posted by pepe at 11:39│Comments(6)
この記事へのコメント
『ナイルの庭』をこよなく愛する私です☆
私は缶詰のチリビーンズ等の匂いがするとアメリカ西海岸で少し過ごした日々を思い出します
何を食べたか思い出せない程度…です^_^;
私は缶詰のチリビーンズ等の匂いがするとアメリカ西海岸で少し過ごした日々を思い出します
何を食べたか思い出せない程度…です^_^;
Posted by ななんこ at 2010年04月13日 13:28
ななんこさ~ん、懐かしいなぁ!
チリビーンズの缶詰。メキシコに近いサンディアゴに生ウニを食べに行ったとき漁師が昼皆缶詰のチリビーンズをそのままプラスティック製のフォークで食べてたな。チキンブロスを入れてジャンバラヤにしたらって言ったら、お前どこのシェフ?って、ついでにPregoのソースを混ぜてラザニアでも作れるよって・・・。しかし、アメリカ人ってホント飽きずに食べますよね。
ところでロスの空港の匂いは?
かっては葉巻と整髪料の匂いがしてたけど・・・。
チリビーンズの缶詰。メキシコに近いサンディアゴに生ウニを食べに行ったとき漁師が昼皆缶詰のチリビーンズをそのままプラスティック製のフォークで食べてたな。チキンブロスを入れてジャンバラヤにしたらって言ったら、お前どこのシェフ?って、ついでにPregoのソースを混ぜてラザニアでも作れるよって・・・。しかし、アメリカ人ってホント飽きずに食べますよね。
ところでロスの空港の匂いは?
かっては葉巻と整髪料の匂いがしてたけど・・・。
Posted by pepe at 2010年04月13日 14:14
pepeさん
おはようございます。
たいっへんお勉強になりました。
pepeさんて、何にでもスペシャリストの薫り漂ってますね(・・;)
そっかぁ。香りの始まりはフランス人ではなかったんだぁ。
ちなみに、昔、ミツコをいたたぎましたが、申し訳ない程、よさが分かりませんでした(T_T)
おはようございます。
たいっへんお勉強になりました。
pepeさんて、何にでもスペシャリストの薫り漂ってますね(・・;)
そっかぁ。香りの始まりはフランス人ではなかったんだぁ。
ちなみに、昔、ミツコをいたたぎましたが、申し訳ない程、よさが分かりませんでした(T_T)
Posted by YUMI☆彡 at 2010年04月14日 09:29
YUMIさん
漂う・・・?
そう、加齢臭が漂ってますよ。
本当はスペインから嫁いだウージェニーのことを書きたかったんですが。
一昨年彼女の生まれたスペインのナバラを歩きました。
「ミツコ」の名前のいわれも面白いですね。
漂う・・・?
そう、加齢臭が漂ってますよ。
本当はスペインから嫁いだウージェニーのことを書きたかったんですが。
一昨年彼女の生まれたスペインのナバラを歩きました。
「ミツコ」の名前のいわれも面白いですね。
Posted by pepe at 2010年04月14日 10:45
そう言えば、六本木はプアゾンの臭いが漂ってました。
表参道あたりだと、シャネルの19が定番でして、
池袋に帰ってくると、小便臭かった・・・・
ディオールの口紅の味も独特でしたね〜・・・(苦笑)
表参道あたりだと、シャネルの19が定番でして、
池袋に帰ってくると、小便臭かった・・・・
ディオールの口紅の味も独特でしたね〜・・・(苦笑)
Posted by ますたースカイウォーカー at 2010年04月14日 13:28
ますたースカイウォーカーさん
今頃ブログにのんびり書き込んでていいんですか?
アンジーどう?
おっぱいの匂い!
今頃ブログにのんびり書き込んでていいんですか?
アンジーどう?
おっぱいの匂い!
Posted by pepe at 2010年04月14日 15:03