2013年08月24日
イタリアでもパスタ受難の時代があった・・・・

今やイタリアン、なかでもパスタは世界を席巻してるけど、pepeが思うに三つの受難の時代があったんだよね。
一つは19世紀から始まったイタリア人のアメリカへの大移民により、アメリカにおけるイタリア人の立場は差別されたものだったんだよね。
パスタを食べるイタリア人をアメリカ人は「マカロニ」と呼んで嘲笑してた。
必然的にイタリア人の移民たちは隠れてしかパスタを食べるしかなかった。
また20世紀初頭からは、イタリアではアメリカンドリームと言うイメージが固定化し、アメリカの食べ物こそ一番だと、今で言う
ファーストフードが席巻し、アメリカ崇拝の風潮の中で「パスタ」と言うイタリアの主食を、遅れた国の貧しい食べ物だと、
今では考えられない試練の時期があったんだよね。
しかしイタリア流の食文化はちゃ~んと息を吹き返したよ。
次に取り上げるパスタへの脅威は20世紀初頭のイタリアの「未来派」と呼ばれる運動だね。
マリネッティと言う詩人の呼びかけに当時の若い芸術家が完全に洗脳されてしまった。
彼の主張は、まず打倒すべき食べ物こそ「パスタ」でありこれこそイタリア人のモラルの堕落の張本人だとまで言い
彼は戦争に勝つためには滋養のない鈍重な胃もたれのシンボル「パスタ」ばかり食べては駄目だとまで主張し、
時のムッソリーニまで同調してしまったんだって。
ところが、当の二人とも陰に隠れてパスタを食べてる現場を見られてしまい、最終的には「パスタ」は蘇ったってわけ・・・。
最後の受難は、イタリアの「パスタ」の基礎を築いた「ママンの味」、そう「パスタ」は家で母親の作るものとしての
伝統が、女性の社会進出と同時に家庭や家族のあり方にも重なり、インスタントや冷凍食品の消費が着実に
増えている現実があることなんだよね。
しかし、かって数限りない受難パッションを経験した楽天家のイタリア人そしてイタリアって国、簡単には負けないよね!?
Posted by pepe at
05:15
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